セイムタイム,ネクストイヤー 公演情報 演劇企画イロトリドリノハナ「セイムタイム,ネクストイヤー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    チームP(森下知香&加藤大騎)を観劇

    今回の公演の大きな特徴は2つのチームがキャストだけに留まらず、演出者も異なり、翻訳までもが別々であるという点。
    原作という出発点が同じでもチームHとPはほぼ別公演に等しく、その仕上がりの違いをまじまじと見比べられるのがとても興味深かったです。
    効率度外視でセットの仕様まで異なるのですから、別モノ感はとことん徹底
    何より人物描写、全く異なるカップルから成る物語になっていたのでした。

    平野綾子さんのドリスは二人が初めて出逢った当時こそ平凡な女性、ジョージへの愛を生活の張りに自我を広め成長していった印象だったのに対し、森下知香さんのドリスは元々マグマの様な熱い想いを胸の内に秘め、ジョージとの逢瀬を肥やしに、さらには社会情勢をも追い風に着々と野心を具現化していく強い女性の印象。

    鯨井智充さんのジョージは同性から共感を得るタイプだった印象に対して、加藤大騎さんのジョージは優し気な喋り方といい独特なオーラを放つジェントルマン。
    日常に欠落感を抱えた、なかなかにクセのある人物。
    時おり溢れ出すドリスの凄味に普通の男ならドンびいてしまいそうな部分もことごとく「好き」に変換できるタフさは刺激的な女性にどうしようもなく惹かれてしまう性ではないかと。
    人生は事件に満ち、散々振り回されながらも、とても幸せそうでした。

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    2021/11/15 00:13

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  • コナンさん、たくさんコメントをいただき、本当にありがとうございました☺️
    こうして時間をあけて読み返してみると、しみじみ本番中の思いがこみ上げてきます。
    ドリスの生き方、意地…その辺もまさにおっしゃる通り。伝わってうれしいです。

    ただ一つだけ…ドリスが求婚を受けなかった理由のうち、大きな一つはヘレンだと思うのですよ。
    もちろん、自分の夫のこともありますが、長い間、全てを知っていて何も言わずに亡くなった彼女の気持ちを思うと…、妻の座に座ること…それはしてはいけないことだと思ってしまいます。
    セイムタイムタイム,ネクストイヤー、演ることが出来て、よかったです。
    どうもありがとうございました😊

    2021/12/20 08:18

    本当に濃厚な二人芝居、ありがとうございます、そしてお疲れ様でした。
    25年に渡る関係の膨大な情報量を自分はどれだけ消化できたのかと思っていたので、そう言って頂けると嬉しいです。
    男目線というのもあるかもしれませんが、ドリスは一筋縄では掴み切れない女性で、そもそも人は単色ではない事をつくづく思い知らされるのですから演じるには相当苦労されたのではないかと想像しています。
    抑制できない想いをギリ踏みとどまらせていたのは、ジョージには彼女を丸ごと受け止めるほどの覚悟が足りていない事をちゃんと理解していたから
    倫理観は別としてそれも強さだと思いますし、晩年においては人生の優先順位のトップにジョージを君臨させられないほどに自分の生活基盤をしっかり築き上げてきた
    だからこそ覚悟を決めたジョージのプロポーズを断念してみせたと思えますし、もしかすると彼女なりの意地があったのかも、と思ったりもします。
    更には政界への野心・・・その裏で幾度泣いていようともやっぱりドリス強しです(笑)
    そういった意味では壮大なる二人の“駆け引き”の物語でもあったかもしれません。

    チームHをご覧になっていないのですね、驚きました。
    拝見した千秋楽では隣に鯨井さんが偶然お座りになっており、チームPを観るのはこれが純粋に初めてですという事に驚いたばかりです。
    全く違うルートを辿って作り上げられ、更にはご自身の分身でもある同作品が鯨井さんにはどの様なカタチに映ったのか、他者には想像もつきませんが誰よりも濃厚な観劇時間だったのではないかと思います。

    2021/11/22 19:59

    みなみさんへ
    両方見たかったと言ってくださって、ありがとうございます!
    今から、生の舞台を観ていただくことは難しいですが、何らかの形でその一端をご覧いただけるよう、考えてみます。
    また、ご連絡いたしますね! ありがとうございましたm(_ _)m

    2021/11/22 09:48

    コナンさんへ
    改めまして、2チームご観劇、そしてコメント、誠にありがとうございました。
    実は私自身は影響されることが怖くて、本番も含めてまだ一回も観ていないんです(笑)
    でも、お客様が2チームそれぞれの特徴を存分に感じて楽しんでくださったことを、心から嬉しく思います。
    効率度外視で、苦労したかいがありました~(*^▽^*)
    プロデューサーとしては、ガッツポーズをしたい気分です。

    さて、チームPのドリスですが、ご指摘はほばあたっているように思います。
    演出さんからは「絶対に泣かないイタリア系の女」というご指定がありました。
    甘えたところをみせない、さばさばした男っぽい強い女。カトリックの娘。
    高校中退で無教養だったということもありますが、女の地位が低かった当時のアメリカ(イタリア系)の家庭で育った彼女が、ジョージの影響を受け、その後、キリスト教の改革、カウンターカルチャーや女性解放運動の風にのって、たくましく成長していくところは、アメリカの女性史を意識して、あえてそのように作っているところもありました。
    そういう意味では、よくそこを汲み取ってくださった、とうれしく思います。
    でも、そうしてバリバリ進んでいったドリスは、実は思い通り幸せになれたわけではなく、晩年、夫とうまくいかなくなって、結局、自分の起こした会社をたたむことになってしまいます。(それでも彼女強気だから、わかりづらいんですけど)

    ジョージとの関係を考えると、物語上では、実は本気でジョージに惚れていたのはドリスの方なのですよ。(ラストシーンで、ずっとプロポーズを夢見てたと告白していますし)
    ただ、彼女は表に見せることは絶対にしない。他人にはもちろん、ジョージ本人にすら、本音はみせない。だから、わらりづらい(笑)
    それに、よくよく台本を読んでみると、会うたびにジョージの悩みを黙って受け止め、さらりと受け流して癒しているのは、実はドリスの方だったりします。(もちろん逆のシーンもありますが)
    …と、まあ話は尽きませんが…それはまたの機会に…

    ではでは、今回も本当にありがとうございました。
    また次回もいい作品をお見せできるようにがんばりますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

    2021/11/22 09:43

    みなみさんへ

    チームHの方、観れなかったとの事。
    役者さんのイメージから演出家目線で想像してみるのも楽しいかもです。
    お二人とも若めの印象、鯨井さんジョージは逢瀬ごとに着実に老いていき、平野さんドリスは歳を重ねるごとにいい女になっていくのが対照的でした。
    鯨井さんジョージは脱ぎっぷりが良く、平野さんドリスは段々化粧が巧くなって色っぽく・・・少しでも参考になれば。

    2021/11/18 02:32

    ああ、やっぱり両方見たかったです!!

    2021/11/17 12:07

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