黄昏川を渡る舟 ―甘寧と凌統― 公演情報 ワイルドバンチ演劇団「黄昏川を渡る舟 ―甘寧と凌統―」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    主人公は甘寧(かんねい)、演ずるは東條瑛(あきら)氏。海賊出身で名を馳せた愚連隊が正式に名を上げようと仕官を試みるが誰にも相手にして貰えない。悪名高い江夏(こうか)の黄祖(こうそ)に仕えることとなるが···。アクションの動きはピカイチ。声に色気がある。
    魅力的な武人、孫呉の凌操(りょうそう)、演ずるは米川塁氏。甘寧に討たれるも、孫呉に仕えるよう勧告。ハン・ソロのように死しても息子を見守っている。
    彼の息子、孫呉の凌統、演ずるは髙木陵斗(りょうと)氏。奇しくも名前は同じくRYOTO。父を殺した甘寧を仇と狙う。那須川天心に似ているような。
    曹魏の張遼(ちょうりょう)役は演出、殺陣兼任の古田龍氏。第二幕、最強の武人の彼が登場してから物語は一気に盛り上がる。

    敵味方乱れ打ち、誰が誰と戦うやらの決戦シーンは往年のジャッキー・チェン映画を思わせる。『プロジェクトA』や『スパルタンX』、ツイ・ハークの『スウォーズマン』など。いろんな人間のいろんな思惑がアクションで絡み合うのは面白い。コメディも盛り込まれている。
    登場人物の話す内容一つ一つに筋が通っていて感心。史実を曲げていない所も好感。余りにも余りにも膨大な台詞の量に役者は大変だ。
    話は判り易く気軽に楽しめるのでお勧め。

    ネタバレBOX

    ドラマを作るのが下手で会話と設定に頼り過ぎ。キャラがゲームっぽく、ベラベラベラベラ喋り過ぎる。逆にサイレント映画のような空白もあった方が良い。音楽による演出をもっと工夫して、曲調がガラリと変わり一気に盛り上げる緩急が必要。

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    2021/11/06 06:24

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