哲学者の午睡 公演情報 空間旅団「哲学者の午睡」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    「古代」のギリシャ哲学者の話(論理)と「現代」の弱小プロレス団体の話(経営)を交差させ、独特な空気感(時代間隔が感じられない、いや感じさせない)をもって描いた物語。「論理」話が随所に出てくるのは、哲学者プラトンやその師ソクラテス、直接には絡まないが弟子のアリストテレス(「現代」では週刊誌記者2人のアリスとテレスとして登場)を意識して描いているからだろう。そう言えば、哲学者プラトンも若い時はレスラーだったようだ(冒頭の台詞から)。

    「真実」と「虚偽」といった何となく分ったような“イメージ”が出来る話、それをプロレスの「セメント(ガチンコ)」と「台本(ショー)」といった試合(形態)に準えて分かり易く説明、展開していく。どちらが真実で虚偽なのかは容易に想像がつくところだが、さらに人物の衣装が白服・黒服に分かれており象徴的に表す。2つの時代(物語)は、短く響く合図音で1人2役の演技転換で行き来する。その切り替え動作は、実にさり気なく自然だ。また多くの場面で登場人物が半円形に立つ姿は、円形闘技場コロッセウムであり、観衆を連想させ自ずとプロレスとリンク。面白い設定(脚本)、素舞台ながら凝らした観せ方(演出)、それを役者陣がパワフルに体現(演技)していく。と言ってもアクション(プロレスシーン)は殆どなく台詞中心で展開していく。
    さて、タイトルの意味はラストに明かされるが…。
    (上演時間1時間30分 休憩なし)

    本公演は第33回池袋演劇祭参加作品のため、☆評価は後日付。追記もする。

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    2021/09/19 17:28

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