化粧二題 公演情報 こまつ座「化粧二題」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    渡辺美佐子の持ちネタであった時期、退く何年か前に観ているが、幕間から小屋取り壊しへとドラマティックに展開する後半は後年に追加執筆されたもの、という事だった。「二題」に収められたのは旧作だろうか。後半はない。
    一人芝居だが客いじりあり、エアの相手役とのやり取り、又は相手の台詞まで言うパターンありと自由。
    久々に見た有森也実はまだ可憐さを残し、女座長は背伸びのキャラながら演じきっていた。内野聖陽は聞かせる声を自在に使い貫禄である。

    追記 この日は初日だったのだな。十日後に気づいた。ネタバレにて注文を付けたが、楽日を観たい気がもたげてきた。

    ネタバレBOX

    男版「化粧」は、内野氏がこなしている分、戯曲の方の「無理」が見える気がしなくもない。
    ベテラン座員がトンズラを決めたその日、折しも彼が幼少時に入った養護施設の元園長(と書いたが解説によると「先生」らしい)が訪ねてくる。母への恨みをバネに生きてきた男に、母に対する考えを変えろと外人の先生は言う。「瞼の土俵入り」(長谷川伸のパロディと思われるが詳細不詳)が当日の演目だったが、逃げた座員の代役を、自ら衣裳を着ながら若手に仕込むやり取りは見事。芝居の場面が描写され、役者が押えるべきポイントを代役の役者に伝え、本人は関取の主人公になっていくのは、女版で喋くりながら「化粧」が塗られて行くのと並ぶ見モノ。
    ただし芝居は劇中劇の母とを重ね、男は涙を拭い払っていざ舞台へ出て行く終幕となるが、これがいささか強引な運びに見える。あるいは、内野氏に盛りを過ぎた大衆演劇の座長のくたびれ感がないのが憾みであるかも知れない。もっともパリッとやってもらわないとサザンシアターの客席の方は沸かないから難しい塩梅だ。

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    2021/08/23 07:32

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