森 フォレ 公演情報 世田谷パブリックシアター「森 フォレ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    世田パブのワジディ・ムワワッド作品シリーズ観劇は「岸」を飛ばして「炎」以来で7年ぶりとなった。途中、静岡で作者自身による一人舞台を観たが、彼がカリカリと書き刻んだ血と縁のフィクションの方が自演による舞台(渾身の舞台であったが)より作者自身の証言のように感じる。一見不要にみえるディテイルが書かれているせいだろうか。家族というものはどれ一つとして同じものはなく(むしろとてつもなく多様で)、その有機的絡まりを紐解くことなしに家族は描けないと信じているかのよう(我々は「家族」という社会的イメージに自分の家族を当てはめてそうと信じているだけなのかも)。あるいは、実際にあった特殊なケースに取材したものかも知れない・・ただし戯曲にみる作者の明確な作劇意図がその想像を打ち消す。三部作に通底する主題とは、単純化すれば命はどのように引き継がれてきたか(今存在する者はなぜ今ここに存在し得るのか)..。
    上演時間を確認せず足を運んだ所が、2回休憩を挟んで3時間40分。それでも数代前までに遡る壮大な系譜辿りの物語を事細かに把握するのは難しい。しかし目が離せず、長いとは感じなかった。

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    2021/07/16 06:45

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