みんなのご機嫌よかれが肝心かなめ 公演情報 劇団やりたかった「みんなのご機嫌よかれが肝心かなめ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

     弥次さんの放ったラストの長台詞が見事だったので、この評価にした。華3つ☆

    ネタバレBOX

     芝居自体は大したものでは無かったが原因は主催者の独りよがりにあろう。17回目の公演でこれでは矢張り力不足・勉強不足だ。唯一、凄いと思ったのは「東海道中膝栗毛」にかなり忠実な本質的雰囲気を醸し出すべく演技しえた今公演にあって唯二人・役者らしい演技をしていた弥次・喜多を演じた二人のうち、終盤の弥次さんが放った啖呵売の長台詞。いがみ合いをしているういろう屋のいがみ合いを街道の登りと下りで二分して客を自然に各々の店へ誘導する解決策迄織り込んでまとまりの無かった舞台を一挙に纏めて見せる手際も見事であった。この長台詞、寿限無の三倍程度はあろうという代物、これを立て板に水の五七調の江戸弁でやるんだから粋である。戯作文学の傑作・「東海道中膝栗毛」の弥次・喜多の会話は語呂の良く回った江戸弁が多用されるが、他の出演者の言葉にはそれが無いので、上演中この齟齬にしっくり来ない感じがずっとついて回った。
     また、現代流に言えば日本フェミニズム界初の女性闘士となった冷奴に対する差別的アナウンスが多用されたのは、ジョークを越えて単なるグロである。更に、演出家が演出に力を入れているということを表現しようと思ったのか(見切れがあったのでハッキリは分からないものの)本番中にダメだしをしたような恰好で同じシーンを2度演じさせたが、カントールのように実際、舞台の端に上がって劇上演中にも演出するという手法を確立するような意図を観客が感じる訳でもなく、終盤までずっと中途半端な展開だったことも頂けない。冒頭主催者の独りよがりを指摘したのはこのような勉強不足を含む。プロとして演劇に関わるつもりなら、役者の質も弥次喜多を演じた役者さんのレベルで統一したい。言語表現、所作、間の取り方、脚本・演出に対する役者からの批評意識、役を生きるという発想の欠如等欠点が多すぎる。主催者ならば劇団名に表れているような決意一般ではまともな演劇は創れないことを知るべきである。Covid-19に関する考え方も途中まで読ませて貰ったが、根本的に自分とは見解を異にする。非科学的な立場から一歩も抜けられない政府や、地方自治体の対応。その根本的問題を指摘することすらできないマスゴミを相手に意見を言う事自体ナンセンスだ。もう少し頭を使って科学的な立場を採るべきであろう。

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    2021/07/04 02:42

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