フェイクスピア 公演情報 NODA・MAP「フェイクスピア」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    満足。

    ネタバレBOX

    久々にして2度目のNODA MAP観劇に至らしめたのは本作品のタイトル(勿論野田氏がコロナをどう受け止め作品に反映したかも関心の内)。
    駄洒落の止まらない親父の名調子の中で時折挟まれリフレインされる幾分収まりの悪い台詞と、同じく時折「原点」の如く舞い戻る謎めいたオープニングが、最終シーンで一気に謎解かれる。そこは「永遠+36年」前の御巣鷹山である。
    「オモテ」のドラマを行く白石加代子のイタコ見習いが、口寄せ依頼人らの憑依する世界(ここにシェイクスピアの4大悲劇も開陳)に翻弄される形で横糸を繋ぎ、時に顔を出す「ウラ」の物語との微妙な釣り合いを見せるが、この舞台の出色は(恐らく)従来にない「解釈の余地を与えない」ドキュメントが組み込まれている事だろう。事件を知る世代(自分)とそうでない世代とで受け止め方が違うのかどうかわからないが、この「時間」は今後脳裏に刻まれ、この事件を思い出す時の思い出し方の補助線となる事は間違いない。野田秀樹の「本気」を初めて体感した。

    0

    2021/06/26 08:59

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大