宇宙のなかの熊 公演情報 東京演劇アンサンブル「宇宙のなかの熊」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    近未来、温暖化によって住む場所を失った最後のホッキョクグマ、ベニー(雨宮大夢氏)。筏を拵えて独り南下して行く。ポリネシアに辿り着くとそこにはニワトリ(メンドリ)のポリー(永野愛理〈えり〉さん)が。彼女に惚れて求愛するも現実を諭され、恋人募集の新聞広告を勧められる。ベニーの募集に応募の手紙が届けられるが・・・。

    マリンバ生演奏の松本律子さんが手に二本ずつのマレットで見事に世界を構築。彼女の演者を不安気に見つめる表情が作品の濃度を更に高める。
    全く子供向けではなく、かなりエロスの香り漂う性的な話にも受け取れる。客層は子供が一人だけいたが、果たして楽しめただろうか?
    作者はドイツ人女性、動物達は難民のメタファーらしいがまあその辺はどうでもいい。
    何となく『泣いた赤鬼』に近い感覚で観ていた。
    ポリーこそが主人公でありベニーに想いを寄せつつ、それを圧し殺して彼の幸せを計らう。
    対照的に軽度の知障を疑う程脳天気なベニー。
    懐かしの映画『恋しくて』みたいになるのかとも想像。
    永野愛理さんのニワトリ・スタイルの衣装も素晴らしい。細かい表情の一つ一つが魅力的でウディ・アレン映画のヒロインみたい。要チェック。

    ネタバレBOX

    キリンやクジラとの顔合わせ、なかなか上手く行かないマッチング。それを少し嬉しそうに見守るポリー。しかし次の応募はハンガリー出身のヒグマで、ベニーは簡単にポリーのことを忘れて彼女に夢中になる。傷心したポリーは独り筏に乗り込み、まだ見ぬ世界へと旅に出るのであった。

    北極星(ポールスター)をホッキョクグマの象徴として、『宇宙のなかの熊』としている。

    土地規制法案の審議で参議院に招致されたばかりの弁護士、馬奈木厳太郎(まなぎ・いずたろう)氏が、アフタートーク。この強行採決された法案の真意は政府が国民一人一人を自由に調査、監視出来ることの法的正当化であることを力説。沖縄の基地問題の住民運動にも言及。
    『木の上の軍隊』の後にやればドンピシャだった。

    こういうのを好まない方もいらっしゃるだろうが、自分は大歓迎。宗教でも政治運動でもオカルトでも好きな事伝えたい事を思うが儘にやれるのが舞台の醍醐味(金目当ての詐欺系は勘弁)。それを取捨選択するのは観客の醍醐味。

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    2021/06/20 00:13

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  • お返事ありがとうございます。
    使わせていただくようにいたします。

    どうぞよろしくお願いいたします。

    2021/07/06 18:04

    御自由にお使い下さい。
    また観に行かせて頂きます。

    2021/07/03 16:39

    ヴォンフルーさま

    ご観劇ありがとうございました。
    また、感想もうれしいです。

    ご相談ですが、
    感想の一部を劇団のニュースレターに掲載することは可能でしょうか?
    もし、可能でしたら、紹介させていただきたいと思います。
    よろしくお願いいたします。

    2021/07/03 16:12

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