地域演劇イベント「#演劇的な一日 in 大塚2021」 公演情報 地域演劇イベント「#演劇的な一日 in 大塚」「地域演劇イベント「#演劇的な一日 in 大塚2021」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    演劇的一日 5作品平均☆3つ

    ネタバレBOX


    「aqiLa邸からの脱出」☆1つ
     可成り矛盾だらけの作品だが、作家はキチンと正解を用意しているのか? 夢という陳腐な解を正解として措定しているのかも知れないが、音声収録も余り良い機材を使っていないのか聞き取れない箇所が何か所もあるので、そもそも表現する側が伝えなければならない情報が我々視聴者に伝わっていないことも考えられるし、オープニングでずっと閉じ込められているハズの人間が灯りのついた状態のランタンを可視状態の中で収録画面がブレブレになるような状態で床から持ち上げること自体異常である、これが夢の中という設定にしているのならそれでも良いのだが、夢見る主体が誰なのかは確定できない。本当に何が描きたくて作った作品なのか、存在の不如意であるのかも知れず、作者にとって意味不明で何らかの何処から湧いてくるのか分からない何かかも知れぬが、明確なヴィジョンが欲しい。作家が己の立ち位置を決められずに作った駄作。

    「記憶する身体」☆5つ
     手元に「身体はトラウマを記憶する」というベッセル・ヴァン・デア・コーク著の翻訳本がある。原著者はマサチューセッツ州ブルックラインに在るトラウマセンターの創設者であり、精神科の医師・大学教授でもある。
     今作では、一般公開用に準備された映像(5つのパートに分かれインタビュアーの初歩的な質問に答えるという形に編集された解答映像が流される。面白いのは、挑発か? と思わせるようなテロップがパート5の直後に流されることである。因みにこの警告を挑発と取って見続けていると被験者向け映像を見ることは出来ない旨のテロップが流れ強制的に映像は止められてしまう点も面白い。

    「クリスマスキャロル」☆5つ
     今作とワイルドの書いた「幸福の王子」アンデルセンの「絵のない絵本」ケストナーの「飛ぶ教室」ウィーダの「フランダースの犬」エンデの「はてしない物語」トールキンの「指輪物語」チャペック兄弟の作品群等の傑作は大好きな作品群である。無論、ドッジソンのアリスの大ファンでもある。

    「オーディション」
     言っていることを全然信じていないことが丸見え。総て演技だから浅い。表現する者は、先ず己のありとあらゆるバイアスを脱ぎ捨てることから始めなければならない。それが分かっていない以上零以下の害悪である。

    「大塚・巣鴨いきもの語り」☆5つ
    紙芝居を実際にやってみせるのは5人のうち最も姿勢が良く、滑舌、間合いの取り方も最も上手い方だ。紙芝居という余り身体を用いないように思われる表現形式に於いても演劇の最も重要な要素である身体バランス、間、これらをキチンと実践し得るだけの基礎を基にして初めて成立するプロとしての滑舌等が実に良く体感される。他の4人はハッキリ素人と分かる姿勢、滑舌、間の取り方をしているので否が応でも対比がハッキリ見える点もグー。

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    2021/02/17 19:38

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