堕ち潮 公演情報 TRASHMASTERS「堕ち潮」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    二部構成3時間超えの長尺TRASHを久々に堪能。作者の地元・大分の「保守」一家のバブル期、その約二十年後を描く。尻がムズ痒くなる中津留節(日常会話が単一テーマ一色に染まり感情全開)も相変わらずだが、強靭なドラマ構築はそれらを凌駕した。
    全編を通した大分方言の土着感が、以前見た初期作品「奇行遊戯」(の前半)もそうであったが舞台のリアリティを底支えしている(方言を操る役者が「嘘のなさ」を担保している)。役者の生硬な演技態にも関わらず「あるある感」があってついほくそ笑むのは、「見てきた者」しか描けないディテイルにリアリティが流れているから。
    地方の有力者(と言えるだろう)の家屋が座高円寺1のステージ一杯に設えられ、そこに集う親類縁者一同が織りなす風景が、その関係(家系図)を正確に掴めずとも「ニッポンの家族」の図としてリアルに浮かび上がって来る案配な訳である。

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    2021/02/13 08:58

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