草の家 公演情報 燐光群「草の家」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     老母役の鴨川てんしさんの演技が素晴らしい。嫁VS舅の関係も、夫婦間ジェンダーの、殊に妻から観た不如意も実にリアルに丁寧なさりげなさで描かれていて、作家の力量を感じさせる。無論、この微妙な表現力を舞台化し得た演出、役者陣の演技もグー。

    ネタバレBOX

     今は開店休業状態の岡山県の旧家は、かつて計器を扱う商店であった。様々な秤や上皿天秤、温度計や水銀体温計、ビーカーや試験管、試験管立てに至る迄、国家運営の基礎を為す計量に纏わる仕事であるから携わる者達には独自の矜持があったのは無論のことである。然し、時が移り子供達も大阪や東京に移って暮らす者も在り、岡山に残ったのは長兄や末の息子、警察官として地元に残っている息子くらいだ。現在、この旧家に暮らすのは、夫と家を継いだ長男夫婦に先立たれた老母だけであるが、次男・浩次夫妻は2カ月に1度は老母の面倒を看に帰郷している。また大学教授を辞め自由奔放に生きる幸雄は優しい所があって母とメールを交わしたり何くれとない心遣いをしている。末っ子は岡山在住だが地方暮らしも楽ではないと憤懣遣るかたない。こんな状況で古くなった家屋の処分や年取った母の今後をどうするか等で兄弟間で揉め事が起きたり、亡くなった長兄の妻が短歌で賞を獲ったりした話が織り込まれ家族生活のリアルな様子が描き出される。

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    2021/02/07 20:40

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  • 皆さま
    少し、追記しました。
          ハンダラ 拝

    2021/02/08 10:51

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