ナイゲン 暴力団版 公演情報 日本のラジオ「ナイゲン 暴力団版」の観てきた!クチコミとコメント

  • 【こりっちで過去作の感想を書こう】キャンペーン中の塩原です。

    「部屋住み」役として2〜3分ほどの出演があったものの、それ以降は観客として最後まで観させて頂いたので、5分の関係者、9割5分の観客、という微妙な立場で異例かもしれないがここに感想を書かせて頂きます。

    自劇団の拙作(お前が言うか)『ナイゲン』を暴力団版でやる、と聞いた時はこの演出家はシャブでもキメちまったのかと思った。何せナイゲンは学校が舞台、高校生しか出てこない青春会議コメディ(と巷では言われているらしい)だ。それを人生の酸いも甘いもを恐らく全て知っているであろう役で二次創作するとはどういうこったぁと思ったが、これが蓋を開けてみたらまさかのまさか、本当にナイゲンだった。

    もちろん設定や登場人物、台詞に至るまで丸々ごそっと完全新作なわけだけど、語られているのがつまるところ「伝統と継承」のお話ってのがうん、これはまごう事なきナイゲンなわけで、結論の持って行き方も、ここは議会だどこまで行っても「話し合い」で解決するぞという高校生達に対し、暴力団の生業は、本質は暴力に有りと締めるシナリオも、とても良い。いや、彼らの言葉で言うなら「筋が通っている」と言ったところか。生業にしている者同士ならば、それは形は違うがコミュニケーションのひとつなのだろう。

    細かいところだが、劇場での帰りの階段での「出演者全員でのお見送り」はナイスアイディアだった。ズラッと並んだ組員の威圧感もさることながら、見た目は劇中通り、中身は心優しいおっさん達の、夢を壊さないちょうど良いバランスのインスタスポットとしての機能が良かった。こういう触書きがある公演ならば、そうだ今日はちょいとお出掛けだとおめかしして劇場に行くのも悪くないな、そう思わせてくれるギミックだった。◎

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    2021/01/21 18:52

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