満足度★★★★★
鑑賞日2020/10/25 (日) 14:00
価格10,000円
25日昼に夕闇(通算3度目)、26日夜に宵闇(通算2度目)、31日昼に常闇と日を変えて3話観劇。
3話とも主要人物たちにその後起こることや彼らがしてしまうことを知っているだけに発言などにニヤリとしてしまう。(書く側もそれを知った上で書いているんだから当然と言えば当然か?)
それにしても発端となる夕闇の冒頭場面、70年も前とは改めて驚く。
また、夕闇→宵闇→常闇と進むにつれて女性の担う役割が増えてゆくのは時代性か。
中には被告人となった人物もいるが、それでも昨今の政治家に較べればまだ彼らの方がマトモだったという気がするのはσ(^-^) だけではあるまい。
夕闇出だしの演説の中に「皆さんの生活を良くすることが私の天命であります」という部分があるが、現総理や前総理にこういう意識はあるのだろうか?(反語的用法(毒))むしろ今は「総理として私の生活や諸外国への私個人の印象を良くすることが私の天命であります」ではないのか?(猛毒)
「常闇、世を照らす」
ラストの「父から娘へ」の表現がまさに画竜点睛を打つ感じ。終盤で明かされる「演劇的トリック」にもしてやられた。
終盤と言えば「ゴッドファーザー」のドン・ビトー・コルレオーネの最期も連想。
【ポストトークからのメモ】
初演時は企画・キャスティング先行からの脚本という順だったので政治家たちがモデルに似ているのは「たまたま」だが、宵闇・常闇は脚本が先でキャスティングが後だったので似ている役者を意識したとのこと。
ポストトークの質疑応答によれば夕闇は9割(夕闇の料亭内のことは全てフィクション)、宵闇と常闇は5~6割(記憶不確実)が虚構とのことだが「出発点と到着点が同じでも過程は無限にある」という平行世界論に則れば政治上の史実を踏まえているこのシリーズもパラレルワールドの1つではないか?(笑)