満足度★★★★★
二回目なのだが、前回よりもいろいろな発見があった。初回よりも余裕を持って見られたせいだろう。アイゼンシュタインの家の女中アデーレ(ソプラノ、マリナ・ナザロワ)が、パーティーでは女優になって、主人を凹ますところなど。この芝居で、一番華やかなのはアデーレだった。間男のテノール(村上公太)が、アルフレードと間違えられて捕まり、第三幕の牢屋のシーンでは歌で、看守を困らせるところ。歌わない看守のとぼけたコントも面白く、特に外人俳優が日本語を適当に織りまぜるだけで笑えた。
妻ロザリンデ(アストリッド・ケスラー)のハンガリー舞曲チャルダーシュも見せ場。ハンガリーは当時、オーストリア帝国の一部だったという事情がある。アイゼンシュタインが弁護士になって、妻とやり合うというのも、忘れていた。男女のずるさ、身勝手さがあからさまになって、面白いところ。有名なワルツは自然に体がうごくよう。一緒に行った友人も「楽しかった」とご満悦だった。
コロナ禍でも、外国人歌手も参加できて、新国立のオペラも再開、何よりである。しかし、12月26日に、1月末まで外国人の入国全面禁止になってしまった。これからの公演はどうなるだろう