“真”悲劇の生物兵器2367号 公演情報 空想実現集団TOY'sBOX「“真”悲劇の生物兵器2367号」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    山奥にある元製薬会社研究施設で起こる物語は、徹底的に娯楽を追求しようとした すれ違い、勘違いのドタバタ・コメディ。この公演は多少のオーバーアクションとテンポの良さで観る者を心地良くさせる作風。それはコロナ禍で鬱積した気分を吹き飛ばすような…。
    (上演時間1時間50分)「哀」チーム

    ネタバレBOX

    舞台セットは中央に応接用のソファとローテーブル。奥に暖炉が見えるだけのシンプルなもの。普段利用していないという設定であるため、ライフラインは通じているが、時々電気を消す。暗闇という状況下で動き回るためには家具類は少ないほうが都合がよい?また客席も含め花・蔦が絡まり山奥という雰囲気作りをしている。

    「“真”悲劇の生物兵器2367号」というタイトル、そして山奥で人が居ないという設定は、当初 不気味さを漂わせていたが、某雑誌社(記者とカメラマン)、駆け落ちアベック、詐欺師とそれを追う刑事という、大括りで3組が登場するに至って、サスペンス調が一種のサイケデリックに陥るような感覚へ?

    何か(人間の)根源を見つめる、または社会的な批評(判)を成すといった作品ではなく、大いに笑って楽しむ、同時にこの世はすれ違いや勘違いの連続で、そこで暮らしている人々の可笑しみを敢えてデフォルメして見せているように思える。演出は、誰かが隠れ誰かが追いかける(出ハケ)、まるで子供の頃の”鬼ごっこ”(観せ方含め)のような遊び心に満ちた作品。先にも記したが思索を伴うといった煩わしさがなく、年末の慌ただしい時にホッと一息つけ心が休まる。
    さてタイトルー悲劇と内容ー喜劇のギャップは意図的なものだろうか。
    次回公演も楽しみにしております。

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    2020/12/27 17:08

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