満足度★★
鑑賞日2020/12/17 (木) 15:30
〜是編〜
『MIROKU』
ミニ・モーパッサン版「女の一生」うーん、だから?
『神風吹く人』
ちょっと唐突感が凄くて、ついて行けなかった。
『文豪の人』
『かつての文学青年、今は冴えない中年の男はリストラ・離婚と、人生の窮地に立たされ、芥川龍之介に救いを求める。』芥川龍之介という点を除けば、要はダメ男が幻想に助けられるといった定番プロット。ここでは、男のだめっぷりと芥川龍之介の弾けっぷり、その対象がカタルシスになると思う。金子辰一郎 奥田龍平お二方は、巧妙に演じてはいるのだけれど、どうも芥川の弾けっぷりが足りない。なので、男が舞台の上で、徹底して驚き、戸惑い、覚醒するという展開が弱い。これは役者の力量云々ではなく、演出側のふっきれなさではないか。小物や装飾を使わない劇団らしいけれど、芥川龍之介は芥川龍之介然としていなければならない、着物、小物、いかにも偏屈な彼の性格と容貌を一層、それに向かわせる装置が必要だ。それが大前提。もったいない作品。
『エデンの園』
ある意味、典型的なセリフ劇なのだけれど、入っていけない。今回の他の芝居でも見られたのだけれど、人を背負いながらのセリフ、それも背負う側と背負われる側との対話劇、というのは、肉体的にも物理的にも、演劇という生身の空間では無理があるように思われる。
だから、何を喋っているかが聞きづらいし、演者の仕草より大変さに目が行ってしまう。