時系列で読むギリシャ神話 公演情報 カプセル兵団「時系列で読むギリシャ神話」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2020/11/11 (水) 19:00

    まずは、劇場で配られるパンフレットに目を通してみよう。舞台を観る前でも後でもよい。
    最後のページに配役があるのだけれど、それを見ただけで感動ものである。よくぞまあ、この配役を考えたものだと。
     むろん、ギリシア神話の大要を2時間の朗読劇に、それも即興性の高いエンターテイメントに仕立て上げた労苦は、大変なものがあろうと思うけれど、それを作りながら(あるいは作り終えて)配役を考えた作業こそ、まさに賞賛に値する。数々の神々他を限られた人数に充てるわけだから、ゼウスのような極中的役柄を除いて、1人の役者に複数の役を配することになる。しかし、被ることは許されないので、脚本を作った後も結構、場面作りと配役で苦心惨憺したことは容易に想像できる。
     役者さんたちも、役の作り訳に苦労されたと思うけれど、いかが。

     この舞台、別の方の意見にもあったけれど、一旦、服装に統一性(朗読劇的な黒統一とか、同じは織物を着るとか)して、ギャグ・アドリブなしで上演してみたらどうだろう。聖飢魔ⅡTシャツで同曲を絶唱するのも、一発芸合戦も、けして悪くはなかったけれど、一旦、この舞台にかけた作者サイドの労力のエッセンスだけを観てみたい気もする。
     まあ、劇団のポリシーもあるし、勝手な要求であることは承知しているのだけれど。
    ただ、アドリブが求められるたびに、困った登場人物が作る間が、せっかくの芝居のリズムをいちいち壊すのが、どうもいただけない。
    結構静謐に演じても、あの人数である、動かし方によっては、結構大がかかりな神話劇になると思うのだけれど。

    ネタバレBOX

    ある意味、基礎教養がないと「ギリシア神話」を理解(受容)などできない。日本人であれば、「古事記」「日本書紀」の文化があるだろうと思っても、そもそもその辺りを身近な文化として接してこなかったから。聞きかじりの知識で、物語の穴を埋めようとしている状態なのであるから、むしろ、ストレートな伝え方の方が、面白味(神々のだらしななさを揶揄する下世話な意味も含めて)が出るかも。

    0

    2020/11/14 11:38

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大