「獣の時間」「少年Bが住む家」 公演情報 名取事務所「「獣の時間」「少年Bが住む家」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2020/10/29 (木) 14:00

    座席I列3番

    「獣の時間」
    この役者陣ならば、ちょっとやそっと脚本が拙くとも、相応に魅せてしまうのだから、評価はそう悪かろうはずはない。煽情的なタイトルも、内容と相まって、よいセンスだなあとと感心する。
     ただ、私がびっくりしたのは、これが新作で、日本でのこの時期、公開前提で作られているということ。何か、はあ?となってしまった。日本帝国主義批判ですか。朝鮮植民地支配下の朝鮮人差別への断罪。まあ、それもよいだろう。あるいはプロデューサーかシライケイタ自身が選んだ脚本であるとすれば、それはそれで納得したと思うのだけれど。

     こうした作品は、もっともっと昔に書けたはずであり、より生々しく精緻な心理描写が観客を引き付けたのではないかと思うのだ。今これ、わざわざ書いてくる?という感想。
    シライケイタの、パンフで前向きな海外舞台人との現在の交流を語っていることからして、
    ホントにこの本でよかったのかな?と心配になる。別に、日韓の明るい未来を、何ていうつもりもないけれど。
     朝鮮人差別も、純粋な青少年たちの心を蝕むものではなく、その純真無垢な心が融和と相互理解を進めていくのだ、という主張。その通りかもしれません。

    ネタバレBOX

     ただ、松本の妻がひたすら手をかけていた薔薇の蔓。彼女はそれによって本来は見えるものが見えなかったのではなく、敢えてそれを装飾することで見えないようにしていたのだなあ、という心理の蓋は、物語全般を構成する底盤として、彼女の悲惨な最期をもっていして貫徹されていたと思う。

     涼子を含めて、ただただ、ここに登場する日本人の皆、愚かしいことよ。結局、夢をかなえる可能性は、テスにしか許されていないのだから。

     消えそうにない不満が募る舞台、でも、芝居はすばらしいのだよなあ。

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    2020/11/07 01:03

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