氷の下 公演情報 うずめ劇場「氷の下」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    「かもめ」の一幕目でニーナが演じる独白芝居を連想した。空港でどんなに離陸時間におくれて呼び出しを受け続けても、ゲートにいこうとしない女の身勝手な独り言。「コンサルタントは(精神科の)治療だ」「こいつできるけど傲慢じゃない、とクライアントに思わせることが大事だ」と豪語するおとこ。あざらしの大群と白熊のスケートの自作のミュージカルをプレゼンする女。あと女優がもう一人、最初はセーラー服で、最後は、他の女と同じスカートの短いスーツ姿で現れる。

    それぞれ絶叫型の独白、力演型のスピーチがつづき、対話や物語はない。自助を求める新自由主義へのけんお、気候変動への関心、コンサルなどの非生産的な無意味な仕事(今で言うとブルシットジョブ)へのひはんがある。

    生ピアノを使った音響(二番目の女が弾く)がゆにーく。あざらしのパンパンに膨らんだぬいぐるみと、白熊の着ぐるみはおもしろかった。

    ネタバレBOX

    そうそう後半で錯乱した三人がそれぞれ別々のセリフを、同時に叫び合い、最初の女、居内陽子が、机の上に仁王立ちして機関銃を乱射し、銀行で皆殺しする。呆気にとられる場面だった。居内は机の天板を外し、透明プラケースになっているその中に沈み込む。面白い演出だった。

    そこで終わった方がよかったのではないか。

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    2020/10/14 21:00

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