満足度★★★★
マチルダ・アパルトマンの描く若者の日常は非日常である。登場人物もネジが緩んでいてパッとせず、若い人が好むような職業にはついていない。部屋も汚い(笑)。その辺りが若者の日常を淡々と描いた他の演劇(おそらく主人公の部屋は奇麗)とは違っている。基本的にはその場その場の不思議な状況を楽しむべき作品なのだと思う。ただし「世界も三角、土俵も三角」からは極小偽テロリストの論理みたいなものを読み取ることはできた。
二つ目のお話は一つ目の後日譚ということなのだろう。しかし大きすぎるギャップを私は埋めることができなかった。一つ目の終わりが先行きを不安に思わせるようなものだったのならすんなり腑に落ちたのだが。そして彼の相方があの彼女だったのだろうかという疑問が浮かんでそのまま残ってしまった。
例のイラストを止めてしまったのがちょっと残念。