All My Sons 公演情報 serial number(風琴工房改め)「All My Sons」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    アーサーミラーの1947年のデビュー作だからさすがに古い。アメリカ演劇が注目を浴び、勢いのある時代の気合の入った作品ではある。三位一体古典劇のしっかりしたつくりだが、芝居の中身はイプセン風の古めかしい社会倫理ドラマである。確か民藝が数十年前にやった、いかにもそういう作品だ。
    アメリカンドリームに乗った起業家の製造責任を、その起業家の家庭劇の上にのせている。起業家は金物製造業で戦時中に戦闘機のキャブレーターを作っていたが、不良品を納品してそのために21機の墜落があった。それの責任を共同経営者に押し付けて、工場はうまくいっているように見えるが、裏ではそしられている。その起業家と二人の息子の運命の一日を描いている。ニューヨークから列車で二三時間という地方都市の起業家のポプラの大木がある家のオモテの一杯舞台の装置が、小劇場としては東京随一の天井の高い、奥の深い劇場の特性を生かしてよく出来ている。
    俳優は神野三鈴、大谷亮介、に脚本・演出の詩森ろぼの劇団シリアルナンバーから田島亮など。意外に皆神妙な新劇風で、戯曲解釈も舞台作りもオーソドックスと言えば聞こえはいいが、どうにもいじりようがなかったのではないか。今この作品を取り上げる意味も伝わってこなかった。
    今月はアメリカ演劇を十二人から始まって、心の嘘、みんな我が子と名作ばかり見たが、改めてアメリカという国に生きる難しさを感じた。また、いずれも日本人にとっては、ホントのところはよくわからない、隔靴搔痒というところも、どの舞台からも感じられた。

    ネタバレBOX

    この小屋の劇場警察は殊に元気がよく、ご注意の数々も、くどく不愉快。ことに客に対しアンタの為にやってんだ的な言い回しには閉口する。公共劇場を抑えると意外に政府の思想統制もできてしまいそうなコロナ実験である。

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    2020/10/02 23:41

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