初萩ノ花 公演情報 演劇集団円「初萩ノ花」の観てきた!クチコミとコメント

  •  松田さんの長崎三部作、マキノさんの『高き彼物』、
    早船さんの『鳥瞰図』、蓬莱さんの『まほろば』などの
    作品の流れを汲む、畳に座卓・ちゃぶ台の、茶の間を
    舞台にした、家族の絆や葛藤を丁寧に描いている会話劇。

     笑いの要素に加え、あまり多くが語られない台詞(ただ、
    劇団俳優座が公演中の『心の嘘(A Lie of the Mind)』のレベルまで
    脚本に書かれていないことが多くなってくると、観る側として
    やっかいで手強い作品になってしまうが)だからこそ
    大切になってくる時間の移ろい、季節感や繊細さの表現に
    一段と磨きがかかり、6年前のステージ円での初演の時以上に
    作品に輝きと洗練さが増している感あり。

     姪の敦子との会話の中での、茂夫の台詞
    「...触れちゃいけないことに触れねえとそれはそれで
    大事なものは守れるのかもしれないけれど、それはそれで
    人とのつながりが薄くなるんだなーなんて思ったんだ。
    鈍感さってのは悪いことばっかりじゃないんだな。まあ、
    時と場合によるんだけどな。ほらよ、俺たちは繊細だから。...」
    が心に残る。

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    2020/09/21 02:07

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