満足度★★★★
松井大将の存在感が凄すぎて、その反面、弁護士と教誨師のお坊さんがどういう人なのかがよく掴めなかった。弁護士は、弁護士というより、松井死刑囚がどう総括すべきかの答えを定めそれ以外の答えを許さずに断罪する神か閻魔大王と感じられたが(人間であれば、たまたまその場にいなかったことをいいことに囚人相手にマウントとってあのように一方的に人を断罪するなど許されない)、山に登ってハアハア息をついたり景色に対する感想を無感動な現代の若者風にそっけなく述べたり、と、いったいどういう存在なのか私の中ではまとまらなかった。教誨師も、物語上の存在意義が感じられず、主人公とどう関わっているのか、あるいは関わっていないのか、その立場が最後までわからなかった。閻魔大王の弁護士と同じ立場?この二人の存在には違和感が否めなかった。
ただただ主人公松井大将を観る作品ということか。他の将校たちの演技も良い。