満足度★★★★
鑑賞日2020/07/24 (金) 14:00
三好十郎が1950年に書いた一人芝居に鈴木杏が挑む115分。壮絶な舞台だった。今日で引退するストリッパーが、踊った後に観客に向けて、彼女の半生を語るというものだが、それはある男の物語でもあり、社会の物語でもある、というのが三好らしい作品と言えるのだろうか。戦後間もない時代背景もあってか、言葉遣いが少し古めかしいし、戦争の色濃く残る時代の物語という特性はあるものの、ほぼ2時間を一人で演じる鈴木が物凄く、緊張感ある時間を過ごした。
何度もカーテンコールを求める観客の気持ちは分かるが、この時期に演者や制作側に余計な負荷をかけるのは気の毒ではないだろうか。