眩惑のマゼンタ※当公演は無観客公演となりました 公演情報 劇団ゴールデンタイム!「眩惑のマゼンタ※当公演は無観客公演となりました」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    DVD版を観劇。。
    まず、このコロナ流行の中このような形でも作品を制作した公演参加者の皆さんに感謝

    観たあと心がとてもしんどくなり、感情を掻き回された。。
    是非、再演で舞台上でこの作品に出会いたいと強く思った、、

    ネタバレBOX

    北方→最初は少し嫌味もあるが頭の固い真面目な人って印象だったが、ダンスホールでメリーに会ってから、一気に社会的には落ちていく様子が怖かった。。。また、ダンスホールに向かう以前は、学校内というある意味狭い世界にいた事で、自分の作品が世間的にどう思われているかを知らなかったのだと思った。それが、人が多くいる所に通うようになり、どんどん自分の作品が世間的には好奇の目で見られてる事に気づき感情的にも荒れたのだろう。。
    中盤のシズを殺してから、どんどん壊れていき、最後の屍食鬼のシーンは恐ろしくも美しかった。。

    粕壁→前作のギヤストを知っていたのではこの変わり様に驚いた。。こんなに真面目で国民の為に行動していた人が、・自ら友人を殺し、・昔からの親友がどんどん壊れていき最後の屍食鬼の場を見る、・最後は友や上官からやってもいない罪をなすり付けられる
    これは壊れても仕方ないと思ってしまった。。
    前作を観た人は、よりこのギャップで粕壁を好きになると思った。。

    メリー→最初の登場でとても美しく、この女性と出会った事で、北方の運命は変わった。。
    どんどん壊れていく北方がどんな風になるのか見てみたいという、ある意味最もタチの悪い行動が結果的に最悪の方向へ向かわせたのだろう。。
    北方がどんな行動をしても決して責めずに、味方でいる事でより取り返しがつかなくなったのだろう。。最期の場面は恐ろしく美しかった、、あれは、是非舞台上で観たいと強く感じた。。

    与謝野→個人的にこの役者さんのこういった役は初めて観るので、どんな感じか予想つかなかった。。
    序盤の、大杉・伊藤・宗一たちとの会話のシーンでとても元気なおばちゃん感がありとても好みだった。。。それでいて、意志の強さがカッコよく、関東大震災の後でも決して気落ちせず前を向いている姿勢は、強い女性の象徴だと思った。
    また、北方はこの方には手を出さなかったことが、恩義を感じ心から尊敬していたからこそなんだと思った。。

    清→とても穏やかな男性で現代でもとてもモテると思った。。終盤の北方との互いの自分語りのシーンは、自分と北方が境遇は似ているが、光と影の対比をさせたいという演出の狙いがあったのかと思った。。この方と幸子は本当に幸せになって欲しかった。。。

    幸子→服装から見た目から、ザ・モダンガールという感じで、服装の色もあり明るく華やかで若さ溢れるという感じだった。。
    清への惚気を言ったり、この2人のカップルはとても見ていて幸せになって貰いたいと強く思った。。。
    最後まで、強く生きようとしていて、頑張りが辛くなった。。。

    三好→途中観ていて、物凄くこちらの予想を裏切られたという印象。。。最初は良い人だと思っていたら、自分の私利私欲の為に行動するというのが衝撃だった。。改めて始めから観直すと、幸子が誰とは言っていないのに北方と断定したり、ダンスホールで何度も通う北方が三好がと誤魔化した時にポロっと本音を言ったりと、要所で北方への心の底の思いが見えた。。

    吉永→ 頑張る女の子という感じだった。。中盤の北方の噂話しをするところは、今いる噂好きの女子という感じがした。。
    終盤の最後のシーンは、衝撃的で恩義ある北方からあんな風にあうとは予想していなかった。。
    この最後がある事で、ラストの怒涛の絶盤が始まるのが印象的だった。。

    大杉→アナキストとして、色々な事を経験しており、元気で力溢れる御仁という印象だった。。この方が北方を飲みに誘わなければ、悲劇は起きなかったのだと思ってしまった。。。自分の探究心に素直で真っ直ぐに生きるのは、カリスマ性を感じた。。
    また、宗一が殺された後も北方の事を信じたいという優しさが伝わってきた。しかし、目の前で伊藤を傷つけた事で情を捨てて立ち向かう姿がかっこよかった。
    定点映像で観た時の最期のシーンの裏の動きが、より屍食鬼の状況の悍ましさを客観的に写していたのだと感じた。。。

    伊藤→ 活発さのある印象。。伊藤を演じている役者さんはよく見るので、こういった力強く元気ある役のイメージが強い。。また、今回は力だけでなく大杉と北方の喧嘩にもノリノリだったり机を乗り越えたりとよりお天端・アグレッシブさが強かった。。。
    最期のセリフは、身体の奥底から叫び出している様子で憎しみ・悲しみ・怒り・あらゆるマイナスの感情をぶつけられた様であった。。
    それだけ、大杉・宗一の事を大切に思っていたのが痛いほど伝わってきて苦しかった。。。

    宗一→6歳とは思えないしっかり者で、大杉や伊藤、母親の事をとても大切に思っていることが感じられた。。。また、恩義ある人にはとても大切に思っている子で、震災後も自分よりも吉永さんや母親の事を思いやる素晴らしい子どもであった。。将来素晴らしく立派な男性に成長するだろうなというのが感じられたから、最後が辛かった。。。
       
    森山 →若き軍人。ちょっといき過ぎた部分もあるが、当時の時代背景を省みるとこういった憲兵軍人は多いのだと感じた。。。国家安定の為という思想を強く思った行動をする当時の大日本軍人なのだろう。。市民への粛正をするのも、ある意味だと国家安定の為の意志だと思った、、

    小泉 →個人的に、1番悪い人という印象だった。。自分では手を出さず、部下に指示をし粛正をさせ、いき過ぎた行為は部下に罪をなすりつける、、1番ズルい立ち位置だと感じた。。正に「智将」という言葉が最も似合う印象だった。

    鶴蝶→正に、あねさんという人で、かっこよく頼もしい方。この人自身も辛い出来事があったからこそ、自分と同じ境遇の人を守る場所を作りたいという思いで作ったのだろう。。中盤の北方へのメリーに対してのセリフは、本人としては発破をかけているつもりなのではと感じたが、結果的にはこれも北方の心を壊すきっかけになったのだと思った。。また、文学に対してある程度の知識があった為に、おかしさに気づいてしまったのだろう。。。

    藍→美しく可憐な人という印象。。粕壁が酔ったあとも、ダンスホールまでわざわざ運ぶのは面倒みのある優しい人なんだと感じた。。。関東大震災が無ければ、あんな事にはならずに粕壁とも良き友人でいられたのに、辛くなった。。。
    最後のシーンは、前作のギヤストを知っている者として、皮肉に感じてしまった。。。

    シヅ→この人が個人的に不憫で仕方なかった。。
    現代なら、北方の方が圧倒的に悪者になるだろうし、納得できないだろうというのが強く感じた。。
    この役を行った役者さんは、こういった役のイメージがなかったので、とても怖く、悪女という感じ
    「不憫な悪女」というのもなんか不思議な感想だが、この役の印象はこれに尽きる気がする。。

    稲葉 →前作のギヤストからの登場人物で、この方が北方の所へ訪問する事でこの物語が始まった。
    この人の元気さで、事件後の北方の心も少しでも癒されたのではないかと思った。。。
    また、この役者さんは急遽代役で入ったのに、本当に凄かった。。お疲れ様でした。。。

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    2020/06/11 11:52

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