是でいいのだ 公演情報 小田尚稔の演劇「是でいいのだ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    とにかく繊細で、真面目で、でも踏み込む大胆さもある、愚直なほどに。
    入場時の案内からはじまり、そう感じさせるほど丁寧に重ねられていくシーン達だった。三鷹SCOOLでは、一列目の観客は手を伸ばせば俳優に触れられるほどの近さ。舞台上への照明によって観客の顔もよく見える。

    ネタバレBOX

    東日本大震災が起きた当日のできごとを、東京に暮らす人々の視点からモノローグ形式で繋いでいく。同じ東京とはいえ、出会ったことがなかった人々の別々の物語が、別々に語られることによって織り合わされていく。語り部となる4名の登場人物だけでなく、ステージ奥の卓(ミラーボールの回転なども手動で担当)との数度のコミュニケーションにより、「いろんなことの境界がさまざまな方法で無くなっていく」という感覚をじっくりと肌に馴染ませられた。

    誰もが、さびしく、不器用で、うまくいっていないけれども、「是でいいのだ」という言葉がすんなりと入ってくる。

    余談ですが、過去上演も観たことがありました。数度目の上演でありながら、繊細さと丁寧さを増しながら「是でいいのだ」という切実さも強さも増すように感じられたことには、再演を重ねることへの意義を見いだすことができました。

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    2020/04/30 23:43

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