赤すぎて、黒 公演情報 劇団時間制作「赤すぎて、黒」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    12日午後、大塚の萬劇場で上演されて劇団時間制作第21回公演『赤すぎて、黒』のBチーム公演を観てきた。これは、知人の役者・古川奈苗が出演していた関係からである。
    とは言え、彼女が出演していなくても、この劇団の扱うテーマの深刻さとそれを戯曲化する力には一目置いており、是非観てみたい舞台の一つであった。

    話の中心は、愛情という価値観で家族が縛られている小野寺正明と、その交際相手で家族監禁殺人事件の被害者であった井出桃子との再婚問題で、愛情を強要されている小野寺家と監禁事件をきっかけに「普通」「真っ当」な生き方を理解し得ない井出家の価値観の違いで沸き起こる悲劇というか心のすれ違い。
    この二つの違った価値観を持つ家族の結びつきを顕著に表しているのは正明と桃子であるが、実際の行動隊とも言うべき存在は、正明の長男夫婦と井出の長女。そして、価値観の違いを理解しているのが小説家・下妻と、正明の部下の枝田。下妻と枝田は陰のキーマン的な存在である。
    そして、それぞれの価値観の中にいながら他の価値観にも敏感に触れていく小野寺家の次女・柚子とその同級生・安藤。そして二人と同級でもある井出愛子。
    作品タイトルは、その高校生達の感じる愛の色なのだ。

    難しいテーマ、そして心理描写が必要な登場人物を演じていた役者達は、みな素晴らしい。
    特に、井出小梢を演じた古川奈苗と小野寺舞を演じた小川麻琴の演技が光っていた。
    個人的に感情移入できたのは、小説家の下妻であったのだが・・・

    それにしても、主催者・谷は「普通」と言う概念に対する、何か恨みのようなものがあるのだろうか(苦笑)
    観終わった後にすっきり感というか、感激の涙とは無縁の、鉛のような重みを観る者に抱かせているように感じた。


    次回公演も楽しみにしている。

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    2020/03/19 22:19

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