赤すぎて、黒 公演情報 劇団時間制作「赤すぎて、黒」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2020/03/14 (土) 19:00

    不穏かつ不気味な空気感の中で始まる家族模様。精神力をごっそりもっていかれました。
    時間制作さんの創り出すリアリティは、脚本・役者さんの力ももちろんですが、舞台セットが大きな役割を担っている気がします。前回と同じくスムーズに世界観に入り込めて、入り込みすぎて途中2回ほど心臓が止まりそうに…。色んなメディアや広告、エンタメなどが自主規制に縛られる現代で、こういった舞台だけが今も自由なのかもしれないと感じました。
    一人ひとりの人物像も濃くて色んな立場からの感情が怒涛のように押し寄せてくるので、かなり見応えあります。なんの涙か分からない涙が流れました。このクオリティで4400円は安いと思います。
    (舞台を初めて観る方には、最初の方が少し分かりずらいかも…登場人物が多いので見慣れてないと相関図が理解しにくいかも)

    ネタバレBOX

    人にはそれぞれの価値観があって、それは世界の多様性にもつながってるから悪いことではないけれど、この舞台に限っては、「家族愛」と「優しさ」を叫ぶ父親が滑稽に映りました。人のため、誰かのためと叫んでる人ほど、自分の価値観をただ押し付けてるだけ…ってこと、よくあるなぁと共感(恋愛に当てはめると多くがそんな感じに思えます)。個人的に、息子の正一郎さんの「俺、こんな感じに見えてたのか…」と、価値観が変わった瞬間にゾクッときました。あのシーン好きです。その妻の「私たち家族が幸せならそれでいいと思ってる冷たい人間です」というシーンもグッときました。責めたくない気持ちと、最終的に自分たち家族のことだけ優先したい気持ちのせめぎあいが伝わってきました。
    一方で、今も心が過去に囚われて「監禁」されたままの家族は、同じようでいて各自ビミョーに違う苦しみを抱えていて、それが各自の価値観になってるから、ひとくくりに「被害者」という目線で見るのは違うんだな…と。そんな当たり前のことに気づいたり。こんな感じで色々なことを考えさせられる作品です。

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    2020/03/14 23:23

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