対岸の絢爛 公演情報 TRASHMASTERS「対岸の絢爛」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    IR(カジノ)誘致で揺れる202X年の関東の小都市。反対派と賛成派のぶつかり合いを、ある賭博をめぐる辛い経験をもった家族内のいさかいとダブらせて描く。最初は茶の間での話が生硬だったり、戦争中の場面が大仰に過ぎたりしたが、80年代の開発推進派の策略が長年の友情をもふみにじっていく話から、言葉と人物の感情が重なってきて見応え充分だった。

    森田匠が無自覚なワルをよく演じていた。長兄役の龍坐の内面の苦渋を感じさせる抑制もよかった。長兄を他人のように問い詰める長谷川景の熱演も見ごたえありました。藤堂海の薄幸感にも拍手。

    最後のカジノ誘致めぐる住民集会の議論の応酬は大変な迫力と臨場感で圧倒された。
    2時間40分



    ネタバレBOX

    見終わってしばらくしてから考えたが、カジノ反対派の論理や追及に対し、誘致派はいいわけばかりで、カジノ誘致のプラスの理由が弱い。
    結局カジノ一つで売上が2千数百億円、その三分の一の税収が得られる。雇用は9000人というくらい。あとは利権の甘い汁だろうが、それは闇の世界の一部の人間の話だから、表だっての推進理由にはならない。こんな理由でしかカジノ推進論を思いつかないところに、カジノのくだらなさがあらわれている。

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    2020/03/08 17:14

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