満足度★★★★
『少年ジャンプ』っぽい世界観。よく知らないけど、『ワンピース』とかの感じでは。凄く大衆に受け入れられる裾野の広さ。古代中国をイメージしたような架空世界、“ピカルーン”(盗賊の意味)と呼ばれる七人の盗賊が盗んだ宝箱の中には一人の赤ん坊が。七人は共同でその女の子を育てることにする。
女の子、『御姫』役の柿澤ゆりあさんが超美少女。アイドルかと思ったら「東宝シンデレラ」オーディション審査員特別賞の16歳。個性溢れる“ピカルーン”達もそれぞれが魅力的なキャラ設定。高安智美さん演じる陸上飛(おがうえとび)はフラフープのような武器を使う。漫画のキャラのような表情と動作に目を奪われる。西分綾香さん演じる紙研(しげん)は番傘を差し、無数の紙を宙に舞わせる。複数のアンサンブルが真っ白な紙を一枚ずつ両手に掲げ、アクションに合わせバサバサとはためかせる素晴らしい視覚効果。武俠映画のようでカッコイイ。日置翼氏演じる伊武は百面相の男。次々にありとあらゆる姿へキャラ・チェンジ。ゲーム画面を観ているような華やかさ。集団舞踏的に全員の動きで場を作り上げていてテンポが良い。主題歌もキャッチー。
カーテンコール後、舞台上で作演出&男虎(おのとら)役の竹村晋太郎氏が「世界にはたった一人でも何処かに自分を助けてくれる人がいると信じています。そういう気持ちをこの話に込めました」的な挨拶を。希望に未来がパンパンに膨れ上がった劇団だ。早目に観ておいた方が良い。