ザ・空気 公演情報 劇団俳協「ザ・空気」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    第25回読売演劇賞、3賞 受賞作(最優秀演出家賞、優秀作品賞、優秀女優賞)。
    脚本は永井愛女史。発想のきっかけは、当時の高市総務大臣の電波停止発言らしいが……。
    総務大臣による「放送局が政治的な公平性を欠く放送を繰り返したと判断した場合、電波停止を命じる可能性もある」という発言。根拠となるのが、放送法第4条と電波法第76条。この問題に真摯に向き合い痛烈に批判した風刺劇、または啓蒙的とも思える芝居。劇的にも時間(放送は今夜)と空間(テレビ局内)を限定させ緊迫感と緊密間を表し、観客に緊張感を持たせるサスペンス風な展開。支配するのは、人でも物でもなく、その場の「空気」である。そして緊張が解かれた2年後…そこに近未来の日本の姿が…。
    観応え十分な作品であった。

    この問題提起と思える重厚な作品を俳協のCLIMBING UP準劇団員公演として上演。
    脚本は面白いが、どうしても演じる役者陣の役柄と経験・貫禄(外見的風貌も含め)不足のギャップ、その違和感が観えてしまうところが残念だ。
    (上演時間1時間50分)【Bチーム】

    ネタバレBOX

    舞台セットは暗幕で囲い、白い簡易造作で室内(ドアがある)を、そして白い箱馬をいくつか置いてテーブル・椅子。下手側の一画に別スペースを作り、違う場所をイメージさせる。室内の違いは正面の絵柄で表す。当日パンフによれば、この準劇団員公演は「俳優としての経験を積むことを主眼としている都合上、俳優を助ける舞台装置などの演出補助要素を簡素に設定している」とある。主旨は分かるが、放送開始までの残り時間など、緊迫感を表す装置(時計や照明の諧調で日没経過)なりが観えると更に良かった。
    後日追記

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    2020/02/23 19:49

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