満足度★★★★
明治27年、北海道江差に集まる出稼ぎ漁師たちの実生活から明治という時代性を問う野心作である。労働歌とともに彼らの内実が明かされてゆく。それそれの過去を抱えた男たち、この年は日清戦争が勃興するときでもあった、、。
戊辰戦争はもうこの年代ではかなり前のことだと思っていたが、人斬り〇〇と訳された男たちの苦悩が吐露されると、彼らにとっては全然過去のことではないことが現代人の我々にもショッキングであった。そう、戦争が終わって20数年というのはまだまだ戦争の惨禍が直近のことだったんだね。
そういうあの時の時代を力強いソーランン節が彼らの心根を駆け巡る、、。