満足度★★★
「メアリ(ー)・スチュアート」が2か所で上演されている。赤坂RED/THEATERのは二人劇だがこちらは17人が登場する普通の芝居である。
二人の女王の愛情、嫉妬、謀略、逡巡、後悔などが錯綜する重いドラマかと思っていたが単純な愛憎劇だった。分かりやすすぎて拍子抜けした。
長谷川京子さんもシルビア・グラブさんも女王の威厳は無く、ベテランの脇役陣に喰われてしまっていた。もっともその脇役陣もテイストが揃わず別の劇の人物が間違って出てきてしまったようなバラバラ感があった。とくにフランス大使が悪目立ちしていて鬱陶しい。また死刑執行書についてのドタバタお笑い劇は何の意味があるのだろうか。
長谷川さんのセリフは少し小さめだがハッキリ聞き取れる。しかし引き込まれない。とくに終盤で神父に最期の告解をする場面ではロボットのようで会話になっていない。そういう演出なのだろうか、不思議だ。