アリはフリスクを食べない 公演情報 やしゃご「アリはフリスクを食べない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    再演ということだが、私は初見。以前、伊藤企画公演「きゃんと、すたんどみー、なう。」を観た際に主人公が知的障碍者であった。今作も知的障碍者の兄を持つ弟、その彼女。幼馴染や長く付き合いのある人々のある一場面。
    敢えて、「場面」といおう。きっと、私が観たこの「場面」は決してどらちドラマティックな事や、センセーショナルな事ではない。長く続いている生活の「一場面」に過ぎない。だから、小松台東や、ホエイ、のようなじりじりするけど、それが特別に珍しい事柄ではない。だからこそ、ある種身近であるけど、「見ようとしない事柄」だったりする気がした。当事者であったら、キツイ事がある。その状況を打破するのに、魔法使いが出てくる事は無いし、起きたら、全て夢でした的な事もない。そこには、ごく近くに存在する心の動きや、吐き出した言葉が目の前にある。理屈ではわかりきってる事が、本当に正しいか、正しくないか劇中の林先生の台詞が回る。
    歩が言う言葉も嘘はなく、しかし、当事者でない私にはやはり、正直、遠くの言葉に聞こえてしまう。
    障碍者の身内と障碍者と接点がある人々の共通項。
    観ることで、一方通行の見方が変わるとか、共通項が、もっと、広くなることが、健常者、障碍者という「壁」みたいなものが
    低くなるのかもと、ぼんやり思う。

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    2020/01/09 23:27

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