リビング(公演終了!!) 公演情報 カスガイ「リビング(公演終了!!)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    嘔吐2009
    期待の玉置玲央主宰の劇団、カスガイの旗揚げ公演。
    準備期間も長かったこともあるし、綿密に作ってきたことも伝え聞いている。
    だからこそ、肩すかしを食らったことは仕方ないのかも知れない。
    いや、肩すかしの後、みぞおちを押し込まれるような感覚もあった。

    “気持ち悪い”というのがこの芝居の私の持った感覚だ。
    他の感想を見るに、きっとその感覚は、異質なものかも知れない。
    だからと言うわけではないが、多くのことを語るのはよそうと思う。
    でも、せっかくなので、思ったことをちょっとだけ、ネタバレにて。

    さすがに、綿密に作り込まれた芝居だけあって、クオリティは高い。
    無駄な役/役者など居ようはずもないし、本当に隙がない。
    隙があるとしたら、本棚の本くらいか。

    ネタバレBOX

    極端な拒絶反応として参考までに。

    PPTにおいて、玉置が「具体的に救いたい人がいる」と告白した点。
    そして、インセストを用いたのは「血の濃さ」を表したかったと説明した点。
    私は、聞いたことで、この芝居の気持ち悪さが分かった気がする。

    主人公は玉置であるし、それを取り囲む人たちも大変に近しい人たちだ。
    だから、彼らが芝居を通してインセストを犯しているような感覚を覚えた。
    正直、恐ろしい感覚だった。

    これは、フィクションである。それは分かっている。
    しかしながら、この芝居で救われるのは、玉置本人じゃないか。
    その時点で、この芝居は異常な生臭いリアルさを持ったように思う。

    私には受け入れる余地がなかった。
    この作品を、(セックス)ファンタジーとはとても呼びたくない。

       ●

    それに付随して。

    本棚の本に、玉置の趣味のラインナップが並んだ。
    主人公が玉置本人と考えれば納得できないではないが、少し興ざめた。
    リアルとフィクションは、もう少し切り離したっていいではないか。
    遊び要素にしては、少し生々しいと思う。

    0

    2009/04/27 00:25

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大