隘路に籠 公演情報 劇団森「隘路に籠」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    狂人たちの夜
    舞台の端っこに置かれたちっさい子の赤い靴と赤いりんご。
    牛乳瓶のようなものに豆電球を仕込んだ幻想的なライト。

    派手さはないけれど、面白い舞台でした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX

    父は「籠に入った赤ん坊を連れた女を知りませんか?」と言いながら夜の病院をうろつく。籠を持った女(母)は「籠に入った赤ん坊を知りませんか?」と言いながら夜の病院をうろつく。うろつきながら裏の墓地から取ってきて瓶に入れた骨を、「これは0歳の娘の骨、これは6歳の娘の骨、これは13歳の娘の骨、これは18歳の娘の骨・・・。」とぶつぶつ言いながら階段に並べる。いなくなってしまった娘の幻影を探すように。
    籠に入っていた赤ん坊は、娘となって籠に林檎を入れてうろつく。先生も看護婦二人も立場は違えども狂っている。
    全員が妄想の中で息づき、病院の中をブツブツ・・ウロウロ・・・しながら、○○な夜だから・・・○○な夜だから・・・。(この○○の部分は口ぱくで声は発しない。)
    最初、何を言ってるのか気になって気になってずっと口の動きを追ったが、「暗転」という言葉が入る。

    夫は娘が殺されて妻がオカシクなったと言い張るがそれはひどく曖昧で、どの言葉も曖昧なのだ。全員が曖昧のまま、やがて午前4時を迎えた頃、暗転し、みんな、それぞれの部屋に戻って眠りにつく。日常がその繰り返し。

    精神病院を舞台に夜行性になってしまった患者の徘徊を物語にした芝居だったけれど、案外リアルで面白い。父役のキャストの歩き方が中々良い演技だった。約1時間の舞台だったが楽しめた。瓶の中に和紙を入れて作ったライトが幻想的でファンタジーとかホラーにも使えそうだ!

    物語の題材としては面白い。

    2

    2009/04/25 22:22

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  • そうそう、最初、不思議感、溢れちゃってた芝居でした。セリフも口パクの部分があって・・(^^;)
    しかし、徐々にそれは氷解していくのよ。

    あはッ!(^0^)おーじ、貴方の想像も色んなところに浮遊するねー(^0^)

    この物語、観ていて案外面白かったから、2時間ものにしてちょっとホラー的というか、ブラックな部分を膨らまして作ったらもっと面白かったかも・・。狂気+ホラー!そしたら、満点でしたよ。
    劇中、男が紙を破るシーンがあるのだけれど、その破る音で暗転し、ハッと我に返って自室に戻る。という設定。細かい箇所にも拘っていたけれど、その描写の表現が弱い。色んな箇所で音やセリフや動きでもっと強く表現したほうが良い。と感じました。
    大げさにした方が観客に伝わり易い。(^0^)


    2009/04/26 11:53

    う~ん・・。

    レビューの後半、精神病院という単語が出てきて氷解したが、冒頭部分は何とも不可思議、というか、ちょっと気味が悪い・・。

    これは0歳の娘の骨・・と続くくだりで、例の我が子の点滴に腐敗した液体を混入して殺害した「代理ミュンヒハウゼン症候群」を思い出してしまった・・。

    なるほど・・、余りのショックに精神にダメージを負ってしまった方達の物語なんですね・・。
    確かに狂気の世界の点描なのかも・・。

    文字で追っていくと奇怪な情景ですけど、演劇の題材としてなら意外と面白いのかも・・。

    2009/04/26 03:15

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