満足度★★★★★
人物描写とその人物達が構築していく人間関係がめったくそ面白い!
観劇前は杓子定規に嘘ツキな女性が描かれているのだろうなと
であれば自分も距離を置いた処で(認識はしているが知人ではない)時々嘘をつく いい年齢の女性の存在を知っているので、そんな雑魚なキャラをどんな風に料理するのかと思っていたのだけれど
自分から見れば主人公 原田七子は全然嘘つき女なんかじゃない!
「嘘つき」というのは大概自分を大きく見せるため嘘をつくのだから。
確かに最初の登場シーンでは「ゲッ!」だったけれども、友人関係・家族関係・会社関係全ての社交関係を通して見えてくる彼女はつい応援したくなってくるほど人間臭くて、豪快で、しょっぱくて、何ならもうTHE人間味の宝庫 原田一家丸ごと大好き!
ただ笑っちゃうくらいに七子さん、性格がガサツ・・・売り言葉に買い言葉 ソレありそ~?含有の家族間の一連、一方 外では人間関係がこじれていくビミョーな経緯が逐一興味深く、時にはニンマリ、時にはヒリヒリ、実に様々な人間模様を見せてくれます。
結局、一般女性七子のめくるめく365度人生「私は嘘ツキで、卑怯で、偽善者で、いい人間だ。」の心の声にも似たキャッチコピーに大きく納得してしまうのでした。
七子を巡る先々を楽しみつつ・・・人との関わり合い、立ち位置って丁寧に考えていかなければ・・・などと思わぬ一石を投じられたような後味。
そして人を一側面だけで判断してはいけないと、ひと教訓。
それは第一印象の七子の事でもあるのだけれど、それだけじゃなく。
主人公だけじゃなく各人物が思い思いに生きて(活きて)いるのがイイ!
人間ってホント怖くて弱くて逞しい、そして面白い!