『粗忽長屋』を読み解く 公演情報 劇団あはひ「『粗忽長屋』を読み解く」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     2020年2月12日から16日まで下北・本多劇場で打たれる公演「どさくさ(再演)」のプレイベントとして今作は上演され、間に10分の休憩を挟んだ2部構成。(華4つ☆)

    ネタバレBOX

    パート1では、立川 志のぽんさんの「粗忽長屋」、パート2では漫才師をやりながら大学で講師を務める変わり種・サンキュータツオさんと“あはひ”で作・演を担当する大塚健太郎くん、演じ手の松尾敢太郎くん4人の座談会という形を採るが、「粗忽長屋」を出汁に心理学、比較文化学、意味論、様々な噺家の上演時の同一作品に於ける演じ分け等々が、サンキューさんのシャープで洒脱なツッコミを梃に1部の落語から2部の漫才形式へと実に洒落た転移をしてゆく展開を見せた。現役大学生と、とうの昔に学生を終えた大人の人生経験の差も色々現れ、そういったこと総てを計量して俎上に載せ、この2部構成を1人芝居としての落語から、通常2人以上出演する演劇への架け橋として、2人で演ずる漫才のツッコミ的手法を用いて繋いでいる点も気が利いている。
     ところで2018年に旗揚げしたばかりの“あはひ”が何故本多劇場で公演を打てるのか、不思議に思う演劇ファンも多かろう。実は2019年春の第2回公演「流れる-能“隅田川”より」がCorich舞台芸術まつり春でグランプリを受賞している。これが理由とみた。

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    2019/12/10 00:58

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