獣唄 公演情報 劇団桟敷童子「獣唄」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    これは観なければならない。
    昭和13年、福岡の山村を舞台に希少な蘭を摘むハナト(=花採?)の男と三人の娘、それぞれの絶望の果ての物語。想像を絶する舞台装置のクライマックスは生涯胸に刻まれるであろう。客席は風が吹きすさび、相当寒いので防寒対策万全に。
    劇団のそこまでしなくてもいいのにと思う程丁寧な接客、チケット代が安すぎるのではと感じる程の舞台美術。村井國夫氏から立ち上る魂の揺らめきが確かに見えた。古き良き時代のモノクロ映画の趣も。
    万難を排してでも必ず観るべき。

    ネタバレBOX

    板垣桃子さんの物語のように見せつつ、後半一転して残された村井國夫氏の視点に切り替わる。ラストの『獸唄』は今村昌平の『楢山節考』の降雪シーンを思い出した。無限に降り注ぐ青い紙吹雪で視界が完全に塞がれる。激しい風。その隙間から時折見える神話のような光景。『生きろ!生きろ!生きるのだ!』。『カムイ伝』の山丈の雄叫びのように。理由も理屈も全てが吹っ飛びただただ畏敬の念に打ち震える。舞台は最早上下左右に激しくうねる大海原だ。
    敢えて付け加えるとしたら、音楽がちょっと違う気がした。

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    2019/12/04 06:59

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