満足度★★★★★
鑑賞日2019/10/11 (金) 17:00
座席1階A列11番
17時開演と、やたらと早いなあと思ってHPを覗くと上演時間が4時間30分とある。17時開演でも、終演は21:30。これでは、開演時刻はさもありなんと思っていたら、実際には、休憩25分を含めて3時間50分。観終わっても決して長く感じなかったし、同時に不足感はなかった。見事な刈り込み、演出と役者の力量のなせる業か。
一夜の兄弟夫婦の会話劇。登場人物は4人、いや語ることはないが母の骨壺も立派な登場人物と言えようか。観客は3時間半に及ぶ、各人の感情の起伏・変化をまざまざと見せつけられるのだが、これが壮大ともいえる愛憎劇(親子、夫婦、兄弟)。登場人物の心は、萎え・疲れ・傷つきながら、また昂ぶり・求め・張り詰める。
登場人物の演技全てにおいて満足度は高いが、観客から心の平安を奪い、ひたすら揺さぶり続けたのは、シャーロット役の栗田桃子。登場場面で、毎度クラッシャー振りを発揮。何度も拝見している役者さんなのだけれど、蟹江敬三の娘さんというのは知らなかった。血は争えないなあ。