三十と十五の私 公演情報 神保町花月「三十と十五の私」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     脚本でヒロインの年齢設定が絶妙。

    ネタバレBOX


     十五歳、確かに女の子は充分妊娠可能、而も彼女を妊娠させた彼は、男子たちのゲームに負けて罰ゲームとして彼女と懇ろになったという。残酷だが、チューボーには、在りそうな設定。そうだよな早い連中は十二・三歳で初体験は済ませてしまうから、ホントに間違って出来ちまえば野郎は真っ青! 女の子だって現実に、殺す訳だから、そりゃ傷つく。その辺りの凄まじい傷の深さを、嫌が上にも見せつけてくるのは、作家が女性だからということもあろう。演技も良い。そういう過去を背負ったヒロインが婚期を逃し、いくら昨今婚期が遅くなったとはいえ、口の悪い男の中には25歳過ぎれば女性は薹が立って云々などと口さがないのも居るのが世の中。嫁ぎ先がある最後のチャンスというのが一般的だろう。
     自分の周りはキャリア・ウーマンや研究者の女性も多かったから、仕事や研究を取るか、それとも…と悩む女性が多かったのが実際である。子供を産むのも高齢出産はリスクが高くなるし。女性の実存の最も本質的な問題を、その自然な人間関係の中でかなりリアルに描き成功しているのは、演出も今作の作家が手掛けているからであろう。何れにせよ、最後に救いが在るのは、観ていて嬉しい。そんな共感を抱かせる作品に仕上がっている。

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    2019/09/29 02:19

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