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Musical殺し屋は歌わない
観てきた!クチコミ一覧
クチコミとコメント
公演情報
T1project「
Musical殺し屋は歌わない
」の観てきた!クチコミとコメント
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ハンダラ(10434)
満足度
★★★★★
魂が顫えるような歌声を聴きたくないか?
ネタバレBOX
魂を顫わせる歌声というものが在る。その歌声を聴くだけで心の奥が疼き得も言われぬような癒しの感覚と共に頬を伝うものがある。そのような歌声を聴いたことが無い方は、是非この作品を観ると良い。
今作では、一切マイクを用いていない。序盤楽屋に演者達が戻ってくるシーンでは、それを装着しているシーンがあるが、イミテーションである。実際には演者自身が生の声で歌っている。箱が小さいとはいえ、歌の上手い演者を揃えたしっかりした公演だからミュージカルファンにも充分気に入って貰える作品だろう。無論、ストーリー展開も極めて味のある作品に仕上がっている。作品の内実と歌唱がマッチし融合して感動を齎すということである。中でもヒロインを演じる春野 未来役の秋野紗良さんの歌声は、当に天性のもの。是非、生で彼女の歌声を聴いて欲しい!
劇中、エディット・ピアフの「愛の賛歌」が歌われるシーンがあるのだが、その歌詞は、通常日本で歌われるそれではなく、フランス語の元歌の内容をキチンと翻訳したものであることも気持ちが良い。というのも“おふらんす”だの“おしゃんそん”だの訳の分からないプレシオジテで飾り立て気取ったつもりになっている「似非文化人」が余りに鼻につくからである。T1プロジェクトの作品が優れていると自分が判断するのは、表現する者が最も大切にしなければならない基本をキチンと守り、キチンと表現しているからであり、常にそれに向けてチャレンジし続けているからである。
今作の中心を為す恋は、無論ヒロイン・春野と三上との清らかな魂の、実に微妙な、それこそシュレディンガーの猫が呈示する重なり合いのような深く淡く而も普遍的な余韻に満ちたものであるが、直接演じられてはいないものの、今作でメタ構造を為さしめている舞台での(実際に物語が展開するのは楽屋なので)女王役(設定は大女優)のドラ息子と彼に弄ばれ妊娠した女優・かおり役との、こちらは現実の恋愛事情のドロドロを舞台化した愛の形により対比されている他、生活の為に、本当に追いかけていた表現者の道を見失い、離婚の危機を迎えている夫妻、作品のオリジナリティーや表現の独自性・創造性を重視する作・演出家と採算を気にせざるを得ないプロデューサー、ずっとスターとして生きてきて、観客のイメージを壊せないと考えている大スターとその威光に頼ることのえげつなさに薄々気づきながらも甘え、利用しようとし、実践もしてきたドラ息子等々との対比等、人間ドラマも満載である。而も、友澤氏の作品のもう一つの隠し味は、全く別の所にある。それは、主筋が展開している舞台の端で必ず、その流れを第三者的に対象化しているキャラクターを配していることだ。この第三者が居ることで舞台が常にある緊張を保っている。
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2019/09/20 07:51
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友澤さま。皆さま
朝になって仕舞いましたがアップしました。
ハンダラ 拝
ハンダラ(10434)
2019/09/20 07:57
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