満足度★★★★
実在する会社に取材を重ねての物語として楽しむと、とても希望の持てる作品。
近隣住民からは反対運動を起こされ、従業員からは不満たらたら。
近隣住民の不安は良く分かるし、かと言ってそう高くもない賃金に加えて悪者扱いされたんじゃあ従業員もたまったもんじゃない。
まさに八方塞がりの女社長。
産業廃棄物事業・・・数々の問題と打開策、業界モノとして産廃に対しての興味も大いに沸きましたが、どうやら本作の目玉は「働く者達の姿」
故に業種こそ違っても特にブルーカラーとされる職種の方に是非観てもらいたいと思える公演でありました。
導入部は特殊な業種ゆえの状況説明が台詞に課せられて、どこか不自然。
新入社員役の方が新人だからこその目線で良いナビゲートをされていたので、その説明的な部分も併せて担ってもらえば、冒頭はもっと自然な台詞回しになったのではないか。
女社長の挑戦を実現させるシビアな部分をより深く理解するには、更に具体的な産廃の情報が欲しい。
などの欲が湧いてくるのですが、それはこれからの更なる挑戦、今目の前にある仕事の意義を積極的に考える大切さを知らしめてくれる、より素晴らしい作品へと成長していく期待を持てるからこその欲だとも思えました。
開演前に当日パンフ(立派な無料パンフ!)の用語解説を読んでおく事をお勧めします。
2019/08/30 14:42
2019/08/30 11:51
例えば産廃界におけるISO14001を維持する為にはどのくらいの基準を守っていく必要があるのか、より具体的な内容を知りたいと思ってしまうのは、より説明的な要素を求めている事でもあるので本当に観る側は勝手なものです(笑)
国民が安心して暮らせるよう(自社の信用を得るためでもありますが)厳しい審査と折り合いを付けていく姿勢は日本企業だからこその素晴らしさであり誇りであると思えてなりません。
働く人達にとって、ただ鬱々と日常を消化しているよりも、考え方の切り替え次第で全く違った視野が広がっていく可能性があるのだという事、特に若い人には人生のプラスとなり得る作品として、ますます磨きをかけられていくことを期待しております。