第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』 公演情報 DULL-COLORED POP「第一部『1961年:夜に昇る太陽』 第二部『1986年:メビウスの輪』 第三部『2011年:語られたがる言葉たち』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    第3部。東日本大震災後の2011年12月、福島のTV局の報道部が何を放送すべきかで喧々諤々。
    冒頭の地震と津波の再現が凄い。客席通路まで役者が駆け回る臨場感。観客全員、あの時どうしていたかの記憶が生々しく甦ったことだろう。上手天井から吊るされた金色の異形なる無数の電球。原発の象徴なのだろうが、人が造り出した奇形の神様のような美しさ。チェレンコフ光の妖しさにも似て。
    春名風花さんを苛める役の有田あんさんがヤバイ。リアリティーのあるハスキーな声で生々しかった。春名風花さんは熱演、ありとあらゆる役に挑戦している感がある。穂積三兄弟の語る双葉町の半世紀の物語の完結。

    ネタバレBOX

    う~んと云う感じ。原発はただのガジェットに。圧倒的な現実の前で虚構が立ち尽くしてしまっているような。第二部での死者と生者の共存と云う観点が興味深かっただけに少々残念。死者と生者と原発の未知なる世界を見たかった。
    妻と子供を津波に流された被災者役、東谷英人氏の生々しい告白がクライマックス。語り部足るべき元町長は惚けて寝たきり。死の間際、ずっと待っていた亡き愛犬モモの鳴き声にぐっと来た。

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    2019/08/15 22:45

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