満足度★★★★
新宿駅から会場へ。
目的地は歌舞伎町、そう向かうは午後のまだ日が高い歌舞伎町。
開いた扉の奥からアウトレイジさながらの室内が見えてしまったり、ホストと女性客が道中で妙なやり取りをしていたりと、会場に辿り着くまでに深夜ドラマさながらの非日常世界が展開。
この会場の座席につくまでに純粋な土地柄パワーだけで既に浮世離れしたモードになれるのは、図らずも地の利と言えるのではないかと(笑)
そうして始まった犯罪の匂いがする導入部も、何だかしっくりくるのでした。
ウィークエンドシアターさんの公演はこれで3度目、今回もとても面白く拝見させて頂きました。
ただ物足りなかったと思う部分も。
最初に拝見した作品では観客は結婚式参列者としてのお祝いモード。
2度目は拉致された男女を壁の外から眺めている様な背徳感。
拝見した過去2作は会場の様式を存分に活かした演出で、何というか演者と観客との間にハッキリと共有感、共犯感が発生し「観客の存在にも意味がある」とも言える他には無い魅力が詰まっていたのですが・・・今回はその部分が弱かったのではないかと。
客いじりとは全く違う舞台との共有感、共犯感。
これが無いと「普通の面白い舞台」であって、本来のウィークエンドシアターさんじゃない!・・・と思ってしまうのでした。
「普通の面白い舞台」じゃダメなんですか?・・・はい、願わくばウィークエンドシアターさんにはその上をいって欲しい。