満足度★★★★
権力を持つ者VS超能力を持つ者。
8人VS8人。
対峙する関係性での一人二役なので、なるほどこれは分かりやすい。
「このハイスピード演劇にアナタはついてこれるか!?」の謳い文句通り、瞬時にシーン(役柄も)が次々と転換していき、一々説明的な事には時間を割かれないので、これはもう「役者の瞬発力」VS「観客の頭の切り替え力」
実に挑戦的かつ刺激的な演出でありました。
と言いつつも、しりとり式な繋ぎ方やキャラクター設定、音響・照明等で観客側に向けては何かと手を差し伸べてくれるので、これからご覧になる方はそうそうご心配なさらずに。
程よく慣れてきた後半から何気に転換にも大胆さが加わってくるので、うっかり油断できないものの、最もこれだけハードでデリケートな芝居を要求されている役者さん達を目の前にすれば「これは最後まで食らいつかなきゃ!」という思いが一番大きかったかも。
ストーリー的には独創的な演出も相まってアニメにも似た感覚でもって楽しめたのですが、戦争に持ち込もうとしているのはいつの世もトップ同志「何故に争わなくてはならないのか」という理不尽さが常に付きまといます。
ノンストップで描かれる抗争SFサスペンス&ラブストーリー&笑いも少々。
これら全てを一気にのみ込んでいくラストシーンは圧巻の一言でした。