渡りきらぬ橋 公演情報 温泉ドラゴン「渡りきらぬ橋」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    面白かった。小劇場で女性役をみな男が演じると聞いて、どうなるかと思っていたが、思いの外はまっていた。笑いとシリアスのメリハリの付け方が絶妙で、飽きずに見られた。出てくる男は浮気者ばかりで、女はさみしさをまぎらわす(あるいは男を見返すように)文筆や雑誌作りに打ち込んでいく。男女の関係が明らかに非対称な話で、男としては見ていて尻がムズムズした。

    長谷川時雨夫婦、生田俊月夫婦、岡田八千代夫婦、それぞれの冷えた仲でもくすぶる愛、という関係がよく演じられていた。ただ互いに「理解」しあった仲なので、大きな修羅場はない。そこが物足りないといえば物足りない。男のわがままをそんなに簡単に許していいのかと。ぎゃふんといわせてくれた方がすっきりするんだけど。

    「女と男が対等になった社会では、私たちもこんなに傷つくことはないのでしょうか」というセリフがある。もちろん、現代もまだ「対等」ではない。「対等」になる日など来るのだろうか? もしきたとして、それで男女のもつれがなくなるかと言えば、違うだろう。「対等」になるとしたら、男ばかりでなく、女も浮気するようになって、それで男も傷つくようになる。それで対等になるという構図しか思いつかない。今でも外で働く女性、共働きだとそういうことはかなりある。男も傷つけば、女の傷はいえるのだろうか。とてもそうだとは思えない。

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    2019/06/30 22:20

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