「芸術家入門の件」 公演情報 ブルドッキングヘッドロック「「芸術家入門の件」」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    観た。

    ネタバレBOX

    開演前の挨拶にかこつけたひとを食ったような出だし。三つの時空が交差する構成も、バランスがとれていて、飽きさせない。いや、退屈な時間も含まれているのだが、それも後述の理由から非常に巧みであったと思う。観客であるこちらの関心は「芸術家」(not「芸術」)の価値が、劇中でどう見積もられるか、という部分にあったように思う。主人公の冒頭での言動や、彼の振る舞い、その俗物ぶりや、それに対応する人々の紋切り型な「芸術家像」などから察すると、冒頭では「芸術家」の価値はかなり低い。だが、そもそもそれはもともと高く見積もるべきなのか?という問いがなされる。ラストに吹く風は、芸術家など存在せずただ芸術(という現象)がある、という宣言のようでもあった。
    テーマに対してまっすぐにアプローチをし、そこからぶれず、観客にそのことについて集中して考える退屈な時間を与える、という点で非常に演劇的だと感じられた

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    2019/06/10 11:18

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