Aokidダンス公演 『地球自由!』 公演情報 Aokid「Aokidダンス公演 『地球自由!』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    観た。

    ネタバレBOX

    子どもたちと一緒にもう一度観たい! 脳の中で身体が動いて仕方なかった。子どもたちと一緒だったら、自分も踊れるかも。
    冒頭、ローアングルからのライトによって浮かび上がる上半身・頭が大きくなった影。それが「子どもの身体」のようで、全体の主題のように見えた。その場面でのボールを投げるような仕草、ごっこ遊びをしているような仕草、ここが小さな近所の公園であるような感触。そして黄昏どき。もしかしたら他の子どもは帰ってしまったのだろうか? もしかしたら帰る家がない? 待っている家族がいない? ときとして、夜、ビルの前や高架下でダンスの練習をしている10代の少年の姿のようにも見える。客席が中央の舞台を挟んで見下ろすような形が、時折、観客であるこちらがAokidさんの(動かぬ)バックダンサーであるようにも感じた。短い休憩後、観客は今度は階段席から降りるのだが、そのことでことさら中央で踊る「こども」の孤独が際立つ。みんな帰ってしまった後の公園。どこまで彼はひとりきりで「地球ごっこ」を続けられるか。クシャクシャになった紙が宙に吊り上げられたとき、ふと「あれ? 地球って丸くないのかもしれないな」と思った。丸いと思い込んでいたこちらの抽象思考が不意に揺さぶられる。親密な空間であると同時に、孤独な舞台。ダンスが空間を活性化して親密にすると同時に、ただひとりだけの「ごっこ遊び」にも見えてくる。親密さを感じるからこそ、その孤独に健気さも感じる。
    驚くような動きに魅了されつつ、そんなことを感じた。
    高橋源一郎の『悪とたたかう』をふと思い出したことも付け加えておく。

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    2019/06/10 11:02

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