ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.25 公演情報 ARTE Y SOLERA 鍵田真由美・佐藤浩希フラメンコ舞踊団「ARTE Y SOLERA CONCIERTO Vol.25」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

     スペインからやって来たというミュージシャンたちの歌やギターが素晴らしい。(華4つ☆)

    ネタバレBOX

    オープニングの群舞・Sevillanasは、体が充分温まっていないことと、オープニングの緊張からか、全員の動作の合わない所があったが、まずまずの出来。唯、この時点でスペインや南仏で観ていたgitano/gitana(gitan)の持つ天性を感じさせる躍動感、野性味と身体の差は如何ともし難い。まあ、致し方あるまい。生活が全然異なるし、東洋系身体と欧米系やアフリカ系、gitan系と我々の身体は形態がかなり異なるのだから。土方巽が、舞踏を編み出した背景にあった大きな理由もこの身体の差異であった。
     フラメンコの発祥については諸説あって定かではないものの、スペインのアンダルシア辺りの芸能とgitanoの芸能が混じりあって現在のような形になったものだと考えられそうだ。政治的には、無論スペイン系が優勢、オリジナリティーとこの芸能の本質部分に占める重大性についてはgitano系が圧倒するのではあるまいか? 何れにせよ、人生の悲哀も情熱も愛の強さ・辛さも地中海の海の緑と明るい碧空、強い紫外線の下では、また漆黒の闇に輝く満天の星の瞬きの下でも、静かに完全に癒されることは無い。それを背負って生きてゆく人々の突き抜けた強さが、フラメンコの魅力であるとすれば、この魅力を知る方々の踊りであったには相違なく楽しむことができた。
     最も関心したのは、鶯色の扇を用い、裾の後ろ側が長く伸びたスカートを穿いて東洋系身体の弱点を上手く隠し、スカートの裏地、髪飾りの色等を総て扇に合わせ、而も衣装全体は暖色系で纏めて鶯色にタイアップしてみせ、全体のコーディネイションを女性らしい柔らかさと温かさたおやかさで表すと同時に、あでやかに舞ったダンスは、東洋系身体を考慮したと思える知的ダンスの妙と共に心に残った。

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    2019/06/02 13:31

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